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2017年9月10日 (日)

弁護士費用が出る保険があります(事故などがあったときは調べて下さい)

日弁連が主催する「弁護士業務改革シンポジウム(第20回)」が9月9日に東京(会場は東大)で開かれ、出席してきました。日弁連は、人権、司法制度、業務などのテーマについて大規模なシンポジウムを定期的に開いています。今回は、私がかねがね大事だと思っている「裁判費用や弁護士費用が出る保険」(権利保護保険あるいは弁護士費用保険といいます)がテーマの一つでしたので、その分科会に出てきました。

ヨーロッパでは100年程前から、この権利保護保険が普及しています。日本は、随分遅れ、2000年に日弁連と保険会社が協力して、自動車保険の特約として発足させました。これは、交通事故で被害を受けた人が裁判所の費用や弁護士費用を保険から出してもらえる制度です。2015年には、この特約が付いた自動車保険は約2400万件になっているそうです。これにより、従前であれば、費用面からあきらめたかもしれないケースも、泣き寝入りをせずに、弁護士に頼んで賠償金を確保できるようになりました。

交通事故の場合だけでなく、日常生活の事故で被害を受けたときも保険金が出るものもあります。そして、契約者本人だけでなく、配偶者や同居の親族が事故にあったときも保険金が出るものが多いようです。

たとえば、①自動車を運転中に追突されてケガをした、②子どもが学校で暴力を受けてケガをした、③歩いていて自転車とぶつかってケガをした、④バイクが盗まれ、部品が壊された、などの場合に弁護士費用が保険から出ます(保険により異なりますので詳細は保険会社にお尋ねください)。

また、火災保険、家財保険、自転車保険、海外旅行保険、医療保険などでも、本人や同居の家族が生活上の事故でケガをしたり、家具が壊れたりしたときに弁護士費用が出る保険があります。

そこで、皆様が、もし、交通事故や日常生活の事故にあったときは、配偶者の保険契約も含めて、パンフレットや約款を調べてください。弁護士費用の特約が付いていれば、相手の対応が納得いかないときに弁護士に頼んで損害賠償を請求できる可能性があります。なお、どの弁護士に依頼するかは契約者が自由に選ぶことができます。

まだまだ日本は権利保護保険の整備が遅れています。今後は、交通事故と生活上の事故だけでなく、その他の紛争にも拡大することが必要です。また、中小企業はコストをかけにくいので、「中小企業のための弁護士費用保険」の普及が課題です。(弁護士 松森 彬)

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