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2011年12月 4日 (日)

集中証拠調べをしました

先週金曜日(12月2日)は、大阪地方裁判所で行っているある民事裁判で集中証拠調べを行いました。集中証拠調べというのは、裁判の証人尋問を一度に行うもので、この日は午前10時半から午後4時まで4人の尋問をしました。この裁判は全部で6人の証人を決めていますが、残りの2人の尋問は10日先に予定されています。

民事裁判は、一般におおよそ流れが決まっています。最初は双方が主張を書いた準備書面と証拠を出し合う手続きで、これを半年から1年程行います。双方の言い分が出そろうと、いよいよ証人尋問です。証人尋問は、裁判のクライマックスですので、双方の関係者などの傍聴もあり、緊張感があります。場所も、映画やドラマに出てくるような法廷です。この証人尋問の手続きが終わると、あとは1回書面のやりとりをして、判決の言い渡しまたは和解になります。

私が弁護士になった40年程前は、証人尋問は1回1人が原則でしたから、数人の証言を聞くとなると、それだけで数ヶ月かかりました。最近は、丸一日使って行うようになりましたので、その分裁判は早くなりました。尋問の準備に時間をとられますが、以前のようにその都度記録を読み直すという無駄はなくなりました。

ただ、全体に証人尋問の人数や時間が減っているという問題があります。これは裁判を急ぐためですが、真実が正確に認定されるためには、丁寧な調べが必要です。また、証言の時間を短くするために、裁判所は証言に代わる「陳述書」の提出を求めることが増えました。陳述書は、証人の証言をあらかじめ弁護士が作成するものですが、依頼を受けている弁護士が作成しますので、ややもすると内容が偏ることも少なくありません。私は弁護士会と裁判所との協議で、その点を指摘し、改善を求めていますが、便利だということで、乱用気味です。

裁判の迅速化の努力で、ほとんどの裁判は一年以上かからずに終わるようになってきました。これからは、裁判官を増やして、充実した審理を行い国民の皆さんの納得のいく裁判にしていくことが必要です。(弁護士 松森 彬)

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