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2010年8月31日 (火)

証言の重要性

今日は、証言の重要性を感じた一日でした。

午前中に、1年以上かかって審理をしてきた一つの裁判が和解で解決しました。双方の主張はかなり対立していましたが、先日、関係者の証人尋問を行い、それに基づいて裁判官が和解案を示し、双方がそれを承諾して、解決しました。証人尋問が終わっており、話がまとまらないときは判決が出るところまで来ていましたので、裁判官の和解勧告が、大きな意味を持ちました。

また、午後は、別の裁判で、証人尋問をしました。相手方は、これまで裁判所に提出した書面では、肝心なところをぼかし、あるいはこちら側で把握しているのと異なる主張をしていましたが、今日の法廷での証人尋問では、こちら側が事前に聞いている話を認める証言をしました。

これは、しばしばあることです。弁護士が書く準備書面や本人名義で書く陳述書では、会社や家族あるいは弁護士の意見などに影響されて、不利なことはぼかしたり、隠したりする傾向があります。しかし、法廷での証言となると、事実を全く否定するような発言はしにくいようです。こちら側の人のことも気になるのか、真実と思われる話が出てくることがしばしばです。

最近、裁判所は裁判の迅速処理を急ぐあまり、証人尋問の数を減らしたり、時間を短くし、代わりに、陳述書という書面を代用することが増えています。真実発見のためには、直接話しを聞くことが、やはり重要であると感じた一日でした。(弁護士 松森 彬)

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