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2009年9月の記事

2009年9月23日 (水)

同窓会で裁判員制度の話しをしました

連休の9月21日に高校の同窓会があり、裁判員制度の講演を頼まれ、話をしてきました。

幹事さんからは、「どうしたら断れるか」などの話をしてほしいと言われていましたが、なぜ裁判員制度が始まったかを話しするなかで、候補になったら貴重な機会と思って是非頑張ってほしいとお願いしてきました。

私は、弁護士会の司法改革の委員会の委員長などもして、裁判員制度についても実現に向けて運動をしてきましたので、裁判員制度が始まり、いよいよ始まったという思いがします。制度が議論されていた当時、最高裁は、国民の参加に消極で、裁判員には議決権を与えないとか、人数は裁判官3人に対して国民2人までと主張していました。弁護士会は、裁判員に裁判官と同等の議決権を与えるように求め、市民の人数が少ないと裁判官に圧倒され、参加の意味が半減するので、できるだけ多い人数を求めてきました。その結果、裁判官3人と裁判員6人が対等に議論して議決する制度になりました。

母校の高校は京都にありますので、京都の実情を話しました。京都地裁では、10月27日から第1号の裁判員裁判が3日間の予定で始まります。京都では年間50件程度と予想されています。

裁判員は国民の義務で、違反すると10万円以下の過料がありえますが、高齢、病気、親の介護、乳児の育児など、法律に定める理由があるときは、辞退が認められます。事情については3回説明する機会があります。最初は、12月ころに年間通じての候補者の通知が来たときに、調査票に理由を書いて回答することで年間通じての候補から外してもらうことができます。また、裁判の6週間前に呼び出し状が来たときも、質問票に理由を書いて回答することで辞退が認められることがあります。さらに、裁判所に行ってからも面接のときに事情を述べることができます。このように、どうしても支障があるときは辞退が認められますので、あまり心配していただくことは無いと思うと話をしました。

全国で年間3000件程度の裁判員裁判が開かれますが、裁判員になる確率は低く、5000人に1人程度です。一生に経験できる人を計算しましたが、100人に1人程度です。したがって、候補になったときは、万難を排して受けていただきたいと思います。

今年100歳になられる元校長が出席されていて、質問をいただきました。裁判長と裁判員の意見が異なったときはどうなるか、また、裁判員が被告人から恨まれることを想定する必要はないか、というご質問でした。それぞれ制度の対応を説明しました。

同窓会で裁判制度が話題になることが画期的であると思います。司法への国民参加の理念が実現していけばよいなと思いました。

なお、今回の講演では、最高裁が昨年裁判員候補者30万人に発送した「よくわかる裁判員制度Q&A」(63頁)という冊子を配布しました。マンガ入りのわかりやすいパンフです。裁判所で無料配布しているようですが、裁判所のホームページで見ることもできます。

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2009年9月 7日 (月)

証人尋問の準備と技術

裁判では、証拠書類だけで事実が明らかという場合もありますが、争いになっている事件の多くは、当事者や関係者の尋問で事実を明らかにすることになります。そこで、弁護士にとって、尋問をどのように行うかは重要です。

私は、今年、大阪弁護士会の研修の委員長をしていますが、このテーマの研修を企画しましたところ、先日(8月31日)の研修には、460人の弁護士の参加がありました。講師には、ふだん弁護士の尋問をたくさん見ておられる地裁の裁判長(小西義博判事)にお願いし、「裁判官から見た民事裁判における尋問」というテーマで話をしていただきました。

小西判事は、裁判における尋問の重要性を指摘され、弁護士は事前準備を十分に行い、尋問技術をさらに磨いてほしいということです。

弁護士が自分が依頼を受けている側の関係者の尋問を行うとき(主尋問といいます)では、誘導尋問が禁止されているのですが、「誘導すると証人の真の記憶かどうかわからない。相手方が重要な個所で誘導尋問をしたときは、異議を言うことも必要だ」とか、「裁判官としては、他の証拠との整合性が気になるので、反対尋問では、その点を問題にするのがよい」とか、「反対尋問がうまい弁護士は、証人の言うことを聞く耳と、真実を答えさせる迫力がある」とか、「陳述書は、双方異なることも多く、作文もあり、記憶違いを固定化しているおそれもあり、問題点が多いので、重要なところは聞いてほしい」など、興味あるお話がありました。

若い弁護士だけでなく、ベテランの弁護士も多数出席されていましたが、弁護士が尋問技術を向上させ、裁判官が事実認定能力を向上させることで、民事裁判をさらに国民に納得の得られるものにしたいものです。

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